『旧車生活』

旧車(FIAT 500F:チンクエチェント)を軸に、趣味のことをずらずらと…

[パーツレビュー]スピーカー+サウンドチューニングキット

「走る・曲がる・止まる」以外に、歴代のクルマでも欠かさず交換してきたスピーカー。今までのクルマは比較的、標準状態が”まぁ許容状態”からの”もう少し良くしたい”だったのに対し、ノアでは”お世辞にも良いとは言えない状態”からの”絶対換えるぞ”的な位置づけでした。今回装着したのは、イオニアcarrozzeria カスタムフィットスピーカーCシリーズ」と「高音質インナーバッフル+サウンドチューニングキット」です。

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ツイーター付きのスピーカと、今回は、サウンドチューニングキットなるものも試してみました(いずれもメーカHPより)
ノア ハイブリッドSi W×BⅡの欠点

カタログを見ていて”大丈夫か?”と覚悟はしていましたが、試乗車で音質の確認をして改めて、”こりゃダメだな”と思ったのが、特別仕様車でやっとこさの6スピーカー(①+②+③)。特別仕様車でなかったらなんと4スピーカー(①+②)でした。しかも、6と言ってもフロントドア、スライドドアの4個に加えて、天井部の薄型スピーカー2個なので、実質4個か、な、布陣です。前車ポルテですら、インパネスピーカー2個を含む6スピーカーだったので、ノアは随分手薄だな、と思ってしまいました。やはり、耳の高さの位置にスピーカーが無いのは指向性が高い中高音域がダイレクトに届いてこないので迫力に欠けます

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ノアのスピーカ配置。緑が標準でオレンジがオプション。当然「8スピーカーにするぞ」と思ったが、ここもなぜかハイブリッド車は設定なし。Siは標準では4スピーカーですが、特別仕様車であったおかげでかろうじて6スピーカーに。このクルマ、ことごとく”上位グレードは全部盛り”な常識を覆してくれます(メーカHPより)

ナビオプションには、車種専用音響チューニングを施した「プレミアムダブルツィーターシステム」というものがあったり、パイオニア製品でも今回選んだCシリーズのもう一つ上にVシリーズというのがありましたが、そこまで車室内騒音が静かなクルマではないですし、当分は”アンパンマン”や”おかあさんといっしょ”に支配されるでしょうから、後悔しないレベルで…、ということで、予算との兼ね合いからCシリーズにしました。

また、どうせドアトリム外すなら…ということで、車種別マニュアルがある「サウンドチューニングキット」も入れました。車種ごとの音響特性に合わせて制振、遮音、吸音アイテムを決められた位置に貼り付けるもので、やはり”車種専用”という特別感に惹かれてしまいます。こういったものの設定があるのも、よく売れてるクルマであるが故のことかもしれません。このものに頼って今回はデッドニングは見送りました。

期待を込めて作業開始

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サウンドチューニングキット。”車種ごとに徹底解析”と言う言葉に惹かれてしまいます

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ドアトリムを外して途中まで作業した状態。中央左手にあるハーネスの束にツイーターの線を通して車内に引き込んだのですが、これがかなりの難工事でした

ドアトリムを外して見えてきたのは、随分と軽くて薄っぺらい純正スピーカーと、十分太鼓になり得そうな空間を持つ、薄鉄板のドアです。最近のクルマは、こういう目に見えないところでどんどんコスト抑制されているのかな、と思わざるを得ませんでした。古臭い考えかもしれませんが、スピーカーたるもの、重さが音の良さに比例するなんてことを聞いたことがあったので、もとが軽く軟弱な分、こりゃ全然変わるぞ、と期待は膨らむ一方でした。純正にも一応、制振シートがスピーカーの奥に貼ってはありました(画像の穴の奥に貼ってあるアルミ箔のようなもの)が、随分と薄っぺらいし、2/3は捲れあがっているような適当な貼り方なので、ほとんど効いていなかったことでしょう。

これにペタペタと、決められた場所へ制振シートや防振パッド、吸音マットを張り付けていくわけです。

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制振シートはなかなかの重さで純正の3倍くらいはありそう、貼り付けるたびにどれだけ効くのか、と思うとワクワクしかしませんでした(取り扱い説明書より)

スライドドアのパネル外しは意外と難儀でした。フロントドアは形が複雑ですが、がばっとドアを開けて作業できるので何とかなるのですが、スライドドアは、形は簡素ですが、”スライド”しかしないので、ドアとボディーとの狭いスキマでの作業になります、考えてみれば当たり前ですが、甘く見てました。フロントドアはまた用があれば外してもいいですが、スライドドアはもうコリゴリです…。

作業完了後に、スピーカーを設置。純正にはなかったツイーターは、インパネの窓際に付けました。アルパインの製品でこのパネルと一体になったスピーカーが出ていた(X3-180S-NVE。こちらも予算の都合、諦め)し、やはりこのパネルだけを外せるので穴開け作業も楽ですから。

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ツイーター設置個所。穴開け作業もしやすかったのでココに。ただ、窓ふきの邪魔にはなります
そして効果のほどは…

そしてさっそく、試聴。

激変!!

音が全然こもらなくなり、とってもクリアになりました!!また、ツイーターの効果もあって中~高音域の迫力が増したし、これは本来当たり前なはずですが、イコライザーの設定で、ちゃんと違いが判るようになりました。このものでもこれだけの効果があるなら、「プレミアムダブルツィーターシステム」や、Vシリーズはさらにどんだけ良くなるのか、と気にはなりますが、一先ずクルマの中で音楽を楽しめるレベルにはなったし、ファミリーカーとしては十分満足できるレベルなので、これで良し!!です。

そういえば、冒頭にも述べましたが、今までのクルマはみんな換えてきたのに、アバルト500は替えてません。音質は、良いとも悪いとも言えないけど“まぁ充分”なレベルです、コンパクトな割にちゃんと6スピーカーですし。この辺、欧州車は抜かりないな、と思います。他にもそういう点が多々ありますが、手を抜かない箇所を弁えている…という感じがして。故に割高感も少しは納得できます。

 

Pioneer carrozzeria 17cmセパレート2ウェイスピーカー Cシリーズ
TS-C1730S
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TS-C1730
Pioneer carrozzeria 高音質インナーバッフル スタンダードパッケージ 5シリーズ
UD-K521
Pioneer carrozzeria サウンドチューニングキット/車種専用パッケージ
UD-S701
評価: ★★★★★
ODO: 2,000km(あたり)
装着日: 2019/11/10 DIY