『旧車生活』

旧車(FIAT 500F:チンクエチェント)を軸に、趣味のことをずらずらと…

愛車遍歴 その2 インプレッサ スポーツワゴン(2001-2006)

それまで乗ってきたスプリンターカリブも、学生感満載となってしまった姿には社会人としてちょっと恥ずかしくなってきたし、そもそも走行距離20万kmと、もうそう長くは乗れなそう…ということで、”今こそ夢実現を”と白羽の矢を立てたのが、92年にデビュー、初代モデルの最終型として99年に発売となったこちらのクルマ…

愛車遍歴 その2 スバル インプレッサ WRX STi ver.Ⅵ

派手なエアインテークと大型フォグランプ付きのスタイルに、WRCでの活躍とともに虜に。当時のCMソングであるチャゲアスの「なぜに君は帰らない」を聴いては、「あぁ、CMのようにガレージから出てきたい」と妄想ばかり駆り立ててきました。(そもそもガレージなんてありませんでしたけど…。)

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youtu.be

次のクルマ選びにあたっての必須条件は「MTワゴン」。当時はレガシィやステージア、レグナム、カルディナアルテッツァジータなど、今より車種が豊富なステーションワゴン全盛期にあって、サイズ感、コスパ、スタイルから「買うならコレしかない」と決め込んでいました。

折しもインプレッサはビックマイナーチェンジを控えていて、一体どんなクルマになるんだろう、と楽しみにしていた2000年、まさかの歴史に残るほどの改悪チェンジ(GD/GG型)に(あくまで個人的主観です。が、事実Wikipediaでも”評判の芳しくなかったエクステリアを大幅変更”と評されています)。もうこれは中古車しかない、と腹をくくって探していたところに、走行距離わずか6,000km、どノーマルの個体を発見、購入とあいなりました。

後部座席にはチャイルドシートの跡があり、どうも「買われたはいいけど家族に反発されて早々に売却された」ような状態で、前オーナーの旦那さん(かどうかは判りませんが…)の無念さを感じます。

羊の皮を被った狼

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勇ましい姿にうっとり…。

この頃の私は、パワーへの欲望は二の次でした。それよりも、日本車には無い、これまたVOLVO 850エステート T5-Rを彷彿とさせるカシミヤイエローの色、大型フォグランプと大型ルーフ&ウェストスポイラーを纏ったスタイリングがたまりませんでした。

ただ、乗ってみると、当然ながら度肝を抜かれました。何たってパワーウェイトレシオは前車スプリンターカリブの半分。4.69kg/PSは、国内ワゴン最強!!

それまでは高速道路や登坂車線では、アクセルを踏んでも応えてくれないのが常でしたが、この2Lターボは、いつでもどこでも、踏んだ分応えてくれる、”クルマを運転するとは何ぞや”を教えてくれた名機であります。高速なんて、合流車線内のわずかな距離で、3速までであっという間に100km/hを超えてしまいそうでした。まぁ、当時自主規制いっぱいの280psを発揮し、有数のスポーツカーの部類に入るほどのクルマなので、当然と言えば当然でしたが…。

圧倒的に白やブルーが多い中、同じカシミヤイエローのワゴンを見たのは後にも先にも自車を除いて1台だけ。モデル末期でしかも販売期間たったの1年のver.Ⅵにしか設定されていない希少モデルだったので、スバルに勤める友人でもお膝元群馬にあって「見たことない」と言われました、カタログのトップも飾るイメージカラーのはずだったのに…。

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何もイジらなくてもいいクルマ

スタイルも性能面も、どこもイジらない、いやむしろSTiによってチューニングされた状態には恐れ多くも素人が触ってはいけない、と思わせられるくらいで、このクルマでイジったのはSTiのダウンスプリングとスタッドレスタイヤ購入を機に買ったRAYSのホイール(VOLK RACING TE37)のみ。

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ダウンスプリング装着時。美しの塔にて。王ヶ頭ホテルに宿泊したとき。当時はホテルまでマイカーで入れた。今はどうかな…。この時リアタイヤは”見えてはいけないもの”が露出するほどに偏摩耗。スタッドレス×4WDなのによくケツ振るなぁ…で気づいた。遠出前にはチェックしなければ…。

ダウンスプリングを付けたときは、スタイルに腰高感が無くなり、走りは地に吸い付くように。引換えに乗り心地は、もともと固いところからさらにコテコテとなり、お腹一杯にご飯を食べた後ではちょっと吐きそうになるくらいになってしまいました。しかもケチってアライメント調整をしなかったものだから、タイヤが偏摩耗してしまい、観念して元のスプリングに戻しました。ちなみにスプリングはクルマを手放して11年後の2017年、ヤフオクで13,500円の値を付けて売れました。やはりインプの部品は人気なんだな。ホイールは純正のピカピカゴールドと異なり、くすんだ銅色で、カシミヤイエローによくマッチしていました。

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前後4:6配分の4WDでは、一度もヒヤリと感じたことはありませんでした。
悲しい別れ

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背後からやって来ても「ドロドロドロ…」と楽しませてくれるボクサーサウンドもお気に入りでしたが、判らない人にはただの近所迷惑でしかないらしかった(といっても、今思えば、現在の愛車アバルト500+マフラー:レコードモンツァに比べれば全然静かだった…)。カシミヤイエローも周りの人には奇抜にしか映らないようで、だんだん肩身が狭くなってきて、とうとう手放すはめに。

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お前が悪いのではない、周りがその魅力についてきていないだけ…

廃車まで乗り続けるつもりだった私を決断させてしまったのはその買取価格。まもなく走行距離8万㎞だというのに、購入価格の40%の価格で買い取ってくれる、とのことで、街のモータースに売却しました。最後見送るときは、落涙レベルではなく、人目をはばからずの嗚咽…。今でも後悔していて、今また乗れるならぜひまた乗りたいクルマです。

さらには当時、まだデジカメなるものを持っておらず、画像も少なめ。もっと写真を撮っておけれてたらなぁ、と悔やまれます。

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写真がないのでゲームで再現。できてしまうのも名車であるが故か…。

 

主要スペック
車名 インプレッサ スポーツワゴン WRX STi version Ⅵ
車両型式 GF-GF8
エンジン EJ20型 2.0L 水平対向4気筒インタークーラーターボ 280PS
パワーウェイトレシオ 4.69kg/PS
581位/8584車中
ポルシェ ケイマン-S(2007)並み
所有期間 2001年12月吉日~2006年6月(4.5年間)
走行距離 6,000km~78,000kmほど(72,000km)

※パワーウェイトレシオの順位はこちらのサイトを参照
パワーウェイトレシオ ランキング (全車種・総合) | greeco channel (greeco-channel.com)